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【レポート】今年もいよいよ、コンペティション部門の上映がスタート! (6/7 @ ラフォーレミュージアム原宿)

2017年6月7日

本日から、ラフォーレミュージアム原宿会場に移動して、オフィシャルコンペティション部門のプログラムがスタート!

グランプリになると、次年度の米国アカデミー賞短編部門ノミネート候補の資格が与えられるとあって、世界中から力作が集まっています。未来のアカデミー賞監督に会いに、ぜひ会場まで遊びにいらしてください! 

 

アジアインターナショナル&ジャパン 10」

この日最初のプログラムには、なんと上映した全4作品からゲストが登場!

枯れ木のようにやせ細った老人が、奥深い森の中で“銅板”を使った焚き火の儀式を始め出す…。そんな謎めいた世界観に引き込まれて目が離せなくなるのは、シンガポールの作品『銅の森』です。

Russell Morton監督によると、この作品のテーマは、ダンテの「神曲」地獄編に書かれた、“火に関わる犯罪者が、銅に貼り付けられるという地獄観”がもとになっているとのこと。深淵で神秘的な映像詩で、見終わったあとにじんわり余韻が残ります。

MC JOHNからの質問の答える、Russell Morton監督(右)

 

『なぎさ』は、プールの授業を欠席して、制服のまま見学している高校生男女の物語。ウブな男の子と大人びた女の子との会話が、プールサイドで聞こえる波の音とともに、観客を物語の奥底へと引き込んでいきます。

役柄にぴったりハマった二人の役者は、男の子は自然体な雰囲気、女の子は演技が上手な子という視点でオーディションで選んだそうです。この年頃って、女の子の方が俄然、大人びてるんですよね。その感じ、よく出てました。

古川原壮志監督(左)、 青木堯プロデューサー

 

夜の山道でヒッチハイクをする、耳を怪我した謎の男。北朝鮮のスパイと疑われ、警察に取り締まりを受けるが、やがてその警察官と不思議な友情が芽生えていく『ヒッチハイク』。男の哀愁が、スクリーンからほとばしります。

Jero Yun監督は「韓国映画は、雨のシーンが多いですね」という会場からのユニークな声に、「確かにその通り」と頷いて「雨を降らすのは、お金もかかるけれど、今の韓国のシンボルとしてこの作品でも使いたかった」と答えてくれました。そのかいもあって見事に仕上がった迫力の映像は、実は、今年『お嬢さん』の公開でも話題になった韓国の鬼才パク・チャヌクの撮影監督によるものだそう。韓国の映画界には、若手のインディペンデント作品を応援する雰囲気があるそうです。カムサハムニダ。

Jero Yun監督

 

売れないミュージシャンが、風俗で出会った女の子に恋をした。しかもこれが、かなりの純愛。くだけた会話と、みずみずしい歌声、ほとばしる感情が青春全開の『ゆーことぴあ』。

主人公のカップルを演じたのは、ミュージシャンの椎木知仁(from my hair is bad)とダンサーのYUYU。松居大悟監督は、演技未経験の二人にどのような演出をしたのかとの質問に「日常のささやかな喜びの世界を描きたかったので、あまり演出をせず、自然体で演じてもらいました」と回答。監督の狙い通り、「こういう若者いるよね」って感じの絶妙のリアリティが、そこかしこで醸し出ていました。ラストシーンのカメラワークがまた、主人公の心情と重なってグッとくるんですよね。

松井大悟監督

 

「アジアインターナショナル&ジャパン 7」

このプログラムには、イランと日本の2作品から、監督、スタッフ、キャスト、音楽担当とたくさんのゲストが登場。

『ハサカより愛を込めて』は、ISの攻撃を受けるシリア北東部の町・ハサカの現状を、命がけのネット配信で世界に訴える女性の姿を描いた衝撃作です。

Mohammad Farahani監督は、今、世界中で戦争やテロが起きているにも関わらず、多くの国の政府、人々が無関心になっているという現状へのメッセージを、この作品に込めたといいます。実際のハサカは、今も激しい戦闘下の中にあるため、現地の写真を集めて監督の母国であるイランでセットをつくって撮影したそうです。

ただ主人公は、実際にシリアのハサカ出身の女性。作品で描かれていたような現実を実際に経験していると思うと、胸が痛むと同時に、考えさせられてしまいます。

Mohammad Farahani監督(左)、右は奥様でプロデューサーを務めたFatemeh Atefinashrodkoliさん。

 

『華やぎの時間』は、誕生日なのに彼女に祝ってもらえない主人公が、腹いせに風俗嬢を呼んだところ、大学の先輩が遊びにきてしまって窮地に立たされてしまう…という実際にありそうな(?)コメディです。

そして、この作品は、なんと監督がお二人!緒方一智さんと高橋栄一さんは、塚本晋也監督の現場での出会いをきっかけに、お互いの映画作りを助け合う仲となり、今回、満を持して共同での映画づくりに至ったそうです。

シナリオは二人で、現場では主に緒方監督がカメラを回し、高橋監督が演出するという振り分けで進行したそうです。高橋監督の部屋を使ったという撮影は、セリフがたくさんあるにも関わらず、わずか1日で撮り終えたというから驚きです。

ちなみに、この話は、監督の経験談……ではないそうです。念のため。

『華やぎの時間』のスタッフ、キャスト、音楽担当も参加して、最後は賑やかなフォトセッション!


 

チバアキフミ

映画祭のレポートを担当して、はや6年目。東京会場で、メモをとったり、写真をとったりしているのが私です。お気軽にお声かけいただいて、皆さんがお気に入りのショートフィルムを教えてくれたら嬉しいです。上映後のQ&Aセッションにも是非ご参加を!普段は…、広告コピーを中心にフリーランスで書いたり、中日ドラゴンズを応援したりしています。

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