アニバーサリープログラム 2

ANNIVERSARY-2
SPACE O / 6/7 thu 17:50-19:40
iTSCOM / 6/23 sat 20:00-21:50

Complexe=微熱の波瑠あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って葬列の散歩道Complexe=binetsuo hari aruiwa kanashii jozetsu warutsuni notte souretsuno sanpomichi

大林宣彦/14:00/日本/エクスペリメンタル/1964

紀伊国屋ホールの第一回目の施しとして開催された「60秒フィルム・フェスティバル」に出品された作品。当時大林監督が暮らした祖師ヶ谷大蔵や成城学園の日常風景の中を、コマ撮り撮影によって前衛画家・岡美行が疾走する。この長いタイトルには、以降の大林映画につながるキーワードが込められている。すなわち、複雑な集合体「Complexe」、いろいろな価値観を散らかったおもちゃ箱のように饒舌に話す「悲しい饒舌」、それらがリズムに乗ってワルツのように流れ、そしてそのフィルムの中で生きている人々の姿も時が過ぎればなくなってしまうという意味を込めた「葬列」、しかしそれは決して暗いものではないことを表す「散歩道」である。

監督 : 大林宣彦

1938年広島県尾道市生まれ。3歳の時に自宅の納戸で出合った活動写真機で、個人映画の製作を始める。16㎜フィルムによる自主製作映画『ÉMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』が、画廊・ホール・大学を中心に上映され、高い評価を得る。『喰べた人』(63)はベルギー国際実験映画祭で審査員特別賞を受賞。
1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画に進出。同年、ブルーリボン新人賞を受賞。故郷で撮影された『転校生』(82)『時をかける少女』(83)『さびしんぼう』(85)は“尾道三部作”と称され親しまれている。
『異人たちとの夏』(88)で毎日映画コンクール監督賞、『北京的西瓜』(89)で山路ふみ子映画賞、『青春デンデケデケデケ』(92)で平成4年度文化庁優秀映画作品賞、『SADA』でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、『理由』(04)で日本映画批評家大賞・監督賞、藤本賞奨励賞を受賞。『この空の花 -長岡花火物語』(11)『野のなななのか』(14)は、TAMA映画祭にて最優秀作品賞等受賞。
最新作『花筐』2017年12月16日公開。キネマ旬報監督賞、毎日映画コンクール日本映画大賞、日本映画ペンクラブ賞、シネマ夢倶楽部ベストシネマ賞等を受賞。
2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。

SPACE O / 6/7 thu 17:50-19:40
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