第19回グアナフアト国際映画祭(GIFF)開催。今年は「日本」がテー マ。河瀬直美監督、桃井かおり、YOSHIKI、そして原田眞人監督がメキシコに勢ぞ ろい!

第19回グアナフアト国際映画祭(GIFF)開催。今年は「日本」がテー マ。河瀬直美監督、桃井かおり、YOSHIKI、そして原田眞人監督がメキシコに勢ぞ ろい!

7月22日から30日までの9日間、グアナフアト国際映画祭(以下、GIFF)が開催されました。今年19回目を迎えるメキシコ最大の映画祭であり、米国アカデミー賞公認映画祭です。ラテンアメリカの若い映画制作者を支援、育成するプラットフォームとなっており、映画祭開催は世界遺産にも登録されているサンミゲル・デ・アジェンデとグアナファトの2都市で行われました。
会場はコロニアル建築の歴史的建物が立ち並び、宮崎駿監督の「魔女の宅急便」の世界を思い起こさせるような美しい景観でメキシコのセレブリティも数多く参加し、毎晩のようにレッドカーペットイベントが行われました。

今年の映画祭のテーマ、及び招待国が「日本」ともあり、SSFF & ASIAからはジャパンショートの特集プログラムを2つ上映。また、日本の長編映画特集で河瀨直美監督、桃井かおり監督、そして原田眞人監督も参加しました。他にも「野火」の塚本晋也監督も過去の8ミリ作品などを紹介するなど現地に駆けつけました。また、映画祭の連携としてSSFF & ASIAのフェスティバルディレクター、東野正剛、広島フィルムコミッション(広島国際映画祭)の西崎智子氏、東京フィルメックスのプログラムディレクター、市山尚三氏も参加しました。
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今回の「日本」特集は駐メキシコ日本大使館と国際交流基金の援助により実現され、駐メキシコ日本国大使の山田彰氏、国際交流基金理事長の安藤裕康氏、そして在日本メキシコのカルロス・アルマダ大使も積極的に参加。日本とメキシコの映画事情や将来の共同制作の可能性についてなどのパネルディスカッションも行われました。

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SSFF & ASIAのジャパンショートプログラム上映では、去年、GIFFのインターナショナル短編部門のグランプリであった平柳敦子監督の「Oh, Lucy!」、そしてSSFF & ASIA代表の別所哲也が主演を務めた河瀬直美監督の「Lies/嘘」などを上映。プログラム上映前には東野が映画祭説明とプログラムの簡単な紹介をした他、河瀬監督にも「Lies/嘘」が制作された経緯についてお話を頂きました。河瀬監督は「この作品は、私がショートショートの審査員をやる代わりに、代表の別所さんに私の短編の主役に出演してもらう、という交換条件だったんです。」とコメント。
全体的にジャパンショート上映の観客の反応はとても良く、「しゃぶしゃぶスピリット」、茨城ショートフィルム大賞の「帰ろうYO!」、そして「死神失格」などコメディ作品では、劇中、常に笑いが聞こえていました。上映後、劇場から出てきた地元の観客が東野を囲み、「とっても面白かった」、「日本に行ったことが無いのでいつか行ってみたい」など、感想を話しました。

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GIFFは長編と短編の部門に分かれ、インターナショナル短編部門にはSSFF & ASIAの東野が審査員の一人として参加しました。インターナショナル短編部門のグランプリは、SSFF & ASIA 2015のインターナショナル部門優秀賞を獲得したLotfiAchour監督の新作、「Law of the Lamb(羊の法則)/チュニジア作品」に贈られました。また、長編部門では、濱口竜介監督の「ハッピーアワー」がグランプリを獲得。すでに映画祭後半で帰国されていた濱口監督の代わりに東京フィルメックスの市山尚三氏が代理受賞しました。

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また、ドキュメンタリー映画『We Are X』(スティーブン・キジャック監督)のメキシコプレミア上映で、YOSHIKIが舞台挨拶。街の広場に設営されたステージで、メキシコシティーから駆けつけた大勢のファンの前でソロライブも行い、現地は最初から最後まで「ジャパン」がフィーチャーされた週となりました。

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