会期:2025年10月22日(水)~26日(日)、オンライン グランド シアター:2025年10月22日(水)~11月10日(月)

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10/25 『母は牛だった』ブラジルから来日のMoara Passoni 監督Q&Aレポート

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2025.10.29

― 生命と死、母性、そして自然とのつながりを描く ―

母は牛だった(My Mother Was a Cow)』のMoara Passoni監督が登壇し、作品に込めた想いを語りました。

監督は「日本でこの映画を上映できて本当にうれしく思います。日本はとても美しく、文化的にも刺激的な国です」と感謝を述べ、観客に笑顔で挨拶しました。

本作は、監督自身の人生経験をもとに制作された初のナラティブ作品です。

サンパウロで育った監督は、都会の喧騒を離れ、ブラジルの湿地地帯(パンタナール)で暮らすようになり、あるとき妊娠した一頭の牛と深くつながる体験をしたといいます。

「その牛を通して、私は生命と死をまったく新しい視点で見つめるようになりました」と語りました。

撮影は現地の牧場で行われ、出演者のほとんどは実際にその土地で暮らす人々です。

「脚本はありましたが、現場で人々と話し合いながら即興的に物語を発展させました。

最終的に、この映画は“地域の人々との共同制作”になりました」と監督は話しました。

主人公を演じたのは、当時12歳のルイーサ・バストスさん。

「彼女はプロの俳優ではありませんでしたが、非常に想像力が豊かで、撮影中にキャラクターへ深く入り込んでいく姿が印象的でした」と称賛しました。

撮影は8日間にわたって行われ、天候や動物の動きに左右される過酷な現場だったといいます。

それでも監督は「限られた機材と人手の中で、多くの挑戦を乗り越えられたことが誇りです」と振り返りました。

作品にはブラジル独自の**ミスティシズム(神秘主義)**の要素も含まれています。

監督は「子どもの頃、母を守ってもらうために神様に祈っていた記憶があり、その“スピリチュアルな感覚”をこの映画の根底に置きました」と語ります。

さらに、劇中で登場するジャガーの神話にも触れ、「ジャガーは恐れの象徴であり、同時に力の象徴でもあります。

この物語は、恐怖を受け入れ、生命の力に変えていく物語です」と締めくくりました。

現在、監督はジャガーをテーマにした新作ドキュメンタリーを準備中とのことです。

母は牛だった』は秋の国際短編映画祭オンライングランドシアターで11/10まで配信中!

主催

ショートショート フィルムフェスティバル アジア実行委員会

後援

J-WAVE

共催

東京都

令和7年度日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業(委託型)主催

日本博2.0

提携企画

東京国際映画祭

会場協力

日鉄興和不動産株式会社

協力

有限会社 ディレクト・ネットワークシステムズ