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10/26 『聖なる呪縛』 インドから来日のSnigdha Kapoor監督Q&Aレポート
2025.10.30
10/26秋の国際短編映画祭には、インドから『聖なる呪縛』のSnigdha Kapoor監督も登壇し、Q&Aセッションを行いました。

インド出身の監督は、子どもの頃に感じた“自分らしさ”と社会が押しつける「性別の役割」の違いから着想を得て、この作品を制作したと語りました。
インドではまだジェンダー平等やLGBTQへの理解が十分に広がっていない中で、自分の内面を探るような物語を描きたかったといいます。
撮影はわずか3日間で行われました。若い主演俳優ブルナル・カシートさんの集中力や情熱に支えられ、スムーズに進行したものの、子どもを扱うシーンでは慎重な演出が求められたそうです。
また、叔父役を演じたアルプ・ソニーさんは、インド国内でも著名な俳優であり、教育番組などを通じて社会的テーマを発信している人物。彼の参加が作品に深みを与えたと話しました。

編集はナショナル・アワード受賞経験を持つアダディ・アトレ氏との共同作業で、3か月をかけて丁寧に仕上げたとのことです。
資金調達には苦労もあり、特にインドでは性的多様性を扱うテーマがセンシティブで支援が得にくかったため、最終的には監督の母親がプロデューサーとして制作を支えました。

次回作については、インドを舞台にした詩的なドラマを準備中とのこと。
監督は「旅は大きなインスピレーションの源です。新しい土地や人との出会いが物語の種になる」と語り、創作への情熱を改めて示しました。



