会期:2025年10月22日(水)~26日(日)、オンライン グランド シアター:2025年10月22日(水)~11月10日(月)

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10/25 「いないいないばぁ!」ニュージーランドから来日Briar March監督Q&Aレポート

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2025.10.29

― 家族、障がい、そして“見ること”を通じて世界を見つめ直す ―

この日、もう一名、秋の国際短編映画祭にQ&A登壇したのは、『いないいないばぁ!』のBriar March監督。

監督はまず「この映画祭に参加できて光栄です。心から感謝しています」と語り、会場に笑顔を向けました。

本作は、監督自身の実体験をもとにしたパーソナルな物語です。

彼女の子どもがダウン症を持って生まれたことが、作品制作の大きなきっかけになったといいます。

「私はこれまで障がいをテーマにしたドキュメンタリーを制作してきましたが、

自分の子どもを授かったことで、初めて“当事者としての視点”を持つようになりました」と振り返りました。

妊娠中の検査や、出産後に直面した戸惑い、不安、そして受け入れのプロセス――

そうした“母親としての学び”を物語として描いたのが『いないいないばぁ!』です。

「息子が教えてくれたのは、世界を新しい目で見るということ。

この映画は、すべての親と子どもたちに向けた作品です」と語りました。

撮影はニュージーランドで行われ、資金はクラウドファンディングと政府の助成金を組み合わせて実現。

監督は「ニュージーランド・フィルム・コミッションのサポートは大きな力でした」と話し、

同国の映画制作者コミュニティの絆の強さにも触れました。

主演を務めたアン・マーチはオーディションで選ばれた23歳の俳優。

「彼女には母親の経験がなかったのですが、

撮影前に一緒に過ごし、リハーサルを重ねるうちに自然と母としての感情を掴んでいきました」と監督。

現場では、キャストとスタッフ全員で家族のような信頼関係を築いたといいます。

最後に次回作について聞かれると、

「現在、『Memento Mori(メメント・モリ)』という新しいドキュメンタリーを制作中です。

現実と魔法的リアリズムを融合させた作品になる予定です」と明かし、会場から温かい拍手が送られました。

『いないいないばぁ!』は11月10日まで、秋の国際短編映画祭オンライングランドシアターで公開中!

主催

ショートショート フィルムフェスティバル アジア実行委員会

後援

J-WAVE

共催

東京都

令和7年度日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業(委託型)主催

日本博2.0

提携企画

東京国際映画祭

会場協力

日鉄興和不動産株式会社

協力

有限会社 ディレクト・ネットワークシステムズ