会期:2025年10月22日(水)~26日(日)、オンライン グランド シアター:2025年10月22日(水)~11月10日(月)

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10/25 「オトナの不調」インドネシアから来日のPutri Sarah監督
Q&Aレポート

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2025.10.29

10月25日、赤坂インターシティで行われた上映会にQ&A登壇した、『オトナの不調』のPutri Sarah監督がQ&Aに登壇しました。

その模様をレポートでお伝えします。

孤独とユーモアが交差する、“母と猫”の小さな物語

Q&Aに登壇したショートフィルム『オトナの不調』を手がけたPutri Sarah監督。

作品を見終えた観客に温かく挨拶を交わした彼女は、開口一番「この物語は、母が寂しいときにいつも猫に話しかけていたことから始まった」と語りました。

本作は、母娘の関係を通して“更年期”というデリケートなテーマを描いたパーソナルな物語。

「月経や更年期の話題は、私の国ではまだタブー視されている。女性たちはそれを隠すしかない。でも、私自身や母の経験をきっかけに、それを正面から描きたかった」と監督は明かします。

脚本は親友ディヴィナとの共作で、母親との実生活をベースに執筆。感情的だった初稿から、時間を経て客観的に見つめ直すことで「母を理解するための物語」へと昇華されたといいます。

撮影はわずか2日間。主演のマリアム・スプラバについては「完璧でした。まるで私の母のよう」と称賛しました。

一方で、猫“チコ”のキャスティングには2か月を費やすなど、撮影現場にはユーモアあふれるエピソードも。

「最終的にオス猫のチコをメス役として起用し、ドレスを着せて撮影しました。チコには本当に賞をあげたい」と笑いを誘いました。

編集では、監督と編集者が密にディスカッションを重ね、物語のテンポと感情の呼吸を丁寧に整えました。

「編集は物語を再発見するプロセス。感情の流れを見つける作業でした」と振り返ります。

最後に、今後のプロジェクトについて問われると、監督は「次はAIと人間の関係をテーマにしたサイバークライムの短編を準備中」と明かしました。

母と娘の絆を描いた本作から一転、テクノロジーと倫理をめぐる新たな挑戦に期待が高まります。

個人的な体験をユーモラスかつ繊細に映像化した『オトナの不調』。

監督の語り口からは、人生の痛みと優しさを見つめるまなざし、そして創作への深い誠実さが伝わってきました。

『オトナの不調』は11月10日まで、秋の国際短編映画祭オンライングランドシアターで公開中!

主催

ショートショート フィルムフェスティバル アジア実行委員会

後援

J-WAVE

共催

東京都

令和7年度日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業最高峰の文化資源の磨き上げによる満足度向上事業(委託型)主催

日本博2.0

提携企画

東京国際映画祭

会場協力

日鉄興和不動産株式会社

協力

有限会社 ディレクト・ネットワークシステムズ