【レポート】第17回アシアナ国際短編映画祭(ソウル)で、SSFF & ASIAプログラムを上映!

【レポート】第17回アシアナ国際短編映画祭(ソウル)で、SSFF & ASIAプログラムを上映!

10月31日(木)から11月5日(火)まで、アシアナ国際短編映画祭(AISFF)がシネキューブ光化門にて行われています。SSFF & ASIAフェスティバル・ディレクターの東野正剛が現地からレポートします。

毎年ソウルで開催されているアシアナ国際短編映画祭(AISFF)ですが、今年は10月31日(木)に開幕式が行われ、パク・ソジュン、クォン・ユル、S.E.S. ユジン、アン・ソヒョン、キム・ソンギュ、パク・チュンフン、チン・ソンギュ、パク・スンチョンら多くの著名俳優がが出席しました。映画祭らしい華やかな雰囲気が感じられました。

17回目の開催となる今年は、シネキューブ光化門とEMUアートスペースにて上映、118ヶ国か
ら5752作品が出品され、コンペティションには35ヶ国から53作品が入選しました。今年の傾向として女性にフォーカスを当てられた作品が多く、ヨーロッパからは移民問題、また東南アジアからは多様なジャンルの中に「個人」のエネルギーを感じさせられる作品が多いという印象を受けます。

11月1日(金)、サブ会場のEMUアートスペースにてSSFF & ASIA 2019で上映された日本のショートフィルム全6作品が「The Collections of Short Shorts Film Festival & Asia」として特集上映されました。上映作品は以下です。

(順不同)
ヒゲとレインコート
Beard and Raincoat
八幡貴美 Kimi Yawata/11:53/ 日本/ドラマ/2018

NAGISA
NAGISA
照屋年之 Toshiyuki Teruya/20:00/ 日本/ファンタジー/2018


Spring
大森歩 Ayumi Omori/25:00/日本/ドラマ/2018

マイリトルゴート
My Little Goat
見里朝希 Tomoki Misato/10:13/日本/アニメーション/2018

ある日本の絵描き少年
A Japanese Boy Who Draws
川尻将由 Masanao Kawajiri/20:32/日本/アニメーション/2018

膨らみ
COMFORTER
三重野広帆 Hiroho Mieno/2:54/日本/ホラー/2018

上映後、SSFF & ASIAフェスティバル・ディレクターの東野より挨拶をさせていただきました。毎年の両映画祭の交流についてや、このプログラムの作品選考などについて質問をいただきました。
「今後はどどういう期待を持たれますか?」という質問については、
「去年のカンヌ映画祭では、日本の作品がグランプリに、そして今年は韓国の作品でした。このように、世界で改めて、アジアの映画の力量が示されたことなので、交流を含め、引き続き日本と韓国のそれぞれの作品が海外で注目を集めることができればと思います」とお話してきました。

また、この上映回に「ヒゲとレインコート」の八幡貴美監督が日本から駆けつけ、観客やモデレーターとの質疑応答(Q&A)が行われました。「どういうアイデアでこの作品はとられたのでしょうか?」という質問に、「もともとフィティシズムには興味を持っているのと、(社会における)マイノリティーを主材に映画を撮りたかった」とお話しされていました。
また「髭のジョリジョリ」という音は本当の髭の音でしょうか?という質問があり、監督は「実はSE (音響効果)を担当してくれた方は、キムさんという韓国の方で、ブラシをこするなど、いろんな試作をしてくれました。最終的にあのジョリジョリという音は、短い髪の毛をこすって作った、と聞いています」と制作の裏話を披露しました。
モデレーターから八幡監督の次回作について質問があり、監督は「やはりマイノリティーを主題と考えていて、LGBTの女子高生二人が、ヴァンパイアであるという話を作りたいと思っています」と意気込みを語りました。

AISFFのグランプリほか各部門の優秀賞は、本日、11月5日(火)に行われる閉幕式で発表されます。

(SSFF & ASIA フェスティバル・ディレクター東野)