American Short Shorts Film Festival 2001

｜7月6日｜7月7日｜7月8日｜

15:10

観客インタビューその1

土曜日ということもあって、コンベンションセンター劇場は開場前から長い長い行列ができていた。2回めの上映が終わったところで、ショートフィルムを初めて観たというカップルに感想を伺った。原田さん（右／23歳）のお気に入りは、ティム・バートンの「Vincent」と、ジャパンショートの「侍スター」。「“Vincent”はさすがティム・バートンということで文句なしのおもしろさ。“侍スター”は、けっこう笑えた。最後のオチが良かったです」という。
ふだんはバイオレンスやアクション映画が大好きだという原田さん。“ジャパンショートを観て、自分も作りたいという気持ちになりましたか？”と尋ねると、「デジタルビデオは回せば簡単に撮れるかもしれないけれど、“作品としての映像”にするのは難しいと思う。自分にはなかなか出来ないんじゃないかな。作品が作れる人はすごいと思いました」と答えてくれた。
一方、玉城さん（24歳）は気に入った作品に「TITLER」を挙げてくれた。
「場面が変わるときに、タイトルの字幕が出て切り替わるのが、新しい方法ではないのだけれど印象的だった」そうだ。
「普段は、ヒットしている映画よりもあまり上映されていないB級のコメディやバイオレンス作品を探すのが好き。ショートフィルムは簡潔だけれど、作品にするのは難しいんだろうと思います」
と話していた。

15:30　

ビーチでバーベキューパーティ！

ところで、会場のすぐ裏の「パラダイスビーチ」では、ボランティアスタッフや関係者たちのために屋外バーベキューが用意され、青い海を目の前に、1日中ビーチパーティが繰り広げられた。用意された食事は、なんと450食！　ボランティアが交代で夜まで焼き続けてくれた。
「映画祭はやっぱりリゾートとして楽しめるところでやらなくっちゃ！　カンヌだってそうでしょ？」とは、沖縄の実行委員長でプロデューサーの花田良知さんの弁。スタッフや関係者、ゲストたちは、映画祭を進行しつつ、休憩時にはビールを片手にバーベキューに舌鼓を打ったり、目の前のビーチで泳いだりと、初日の沖縄開催をとことん満喫したのだった。

17:10　

観客インタビューその2

友人2人とともに来ていた儀間紀昭さんは、ショートフィルムを見るのは今日がはじめてだという。気に入った作品を尋ねると「Zen & the Art of Landscaping」を挙げてくれた。
「最初はごく普通に思えた家族が、ストーリーが進むに連れてどんどん変わっていっていくのが面白かった」
現在、友人と一緒にインターネットのショッピングサイトやインディーズバンドのイベント情報などのコンテンツ制作の仕事をしているという儀間さん。いずれは自分でもショートフィルムを作ってネット上で公開したいと考え、今日は、作品作りの参考にするために観に来たそうだ。
「どの作品も映像的にとても新鮮で、優れていた。ひとつひとつの映像のイメージを手本にして、自分の仕事にも取り入れてみたい。また、自分ひとりではなかなかひねりを利かせたストーリーのアイディアが思い付かないので、とても勉強になりました」
と話していた。

20:50　

パフォーマンスでボルテージは最高！

沖縄ではすっかり恒例となった、行列客への無料ライブ。オープニングセレモニーでも披露されたが、今年は西アフリカ諸国の太鼓、ジャンベをはじめとする民族楽器のセッションがおこなわれ、開場を待つ人を楽しませた。
今日の最終回の上映の終了後には、ブラジルの踊り「カポエラ」のパフォーマンスとのセッションライヴパフォーマンスがおこなわれ、熱く盛り上がった。
ジャンベは、お腹に響くような低音から、抜けるような高音まで驚くほど多彩な音が出せる太鼓。一方、カポエラは、飛び跳ねたり、身体を捩ったような倒立をくり返したり、空手のような蹴りや足払いが入ったりという、なんとも言えないユニークなダンス。踊ってくれたのは、実はボランティアスタッフたち。場外整理の合間に華麗なパフォーマンスを見せてくれたのだった。彼等は、普段は仕事をしながらほぼ毎晩、ダンスの練習を3～4時間はしているという。会場から出てきた観客達は、このパワフルでソウルフルなライヴパフォーマンスに、しばし酔いしれていた。

沖縄1日めのオフ・ショット

ここが会場の宜野湾コンベンションセンター

真夏の日射しを浴びて、今年も長い長い行列がのびる

沖縄の人気タレント、川満先生。すっかり沖縄ショートの顔です