来日ゲストインタビュー in Tokyo

Keiko ibi Michael Goetz Greg Pak Mark Osborne Roy Unger
Jim Fleigner Jochen Schliessler Charlie Call Erisabeth Lohen Grant Barbeito
Keith Milton Christine Swanson Mitchel Rose Chris Harwood Bruce Laffey
Michael Cargile Joan Raspo      

Keiko Ibi / 『The Personals』
Keiko Ibi 19歳でミス日本に選ばれた伊比監督は、その後映画の脚本を学び、渡米。ニューヨーク大学大学院(NYU)映画学科でこの作品を作った。映画制作の道に飛び込んだ動機について、彼女は「もともとエンターテインメントに興味があったんですね。小学校の頃、学芸会の脚本を書いて演出したり。ミス日本に選ばれたあとは、歌や演技のレッスンを受けたり、ミュージカルに端役で出たりしました。いろいろなことに少しずつトライしながら、やっぱり自分は作る側になりたいと思った。アメリカに渡ったのは、日本だと10年ぐらい助監督をしなければいけないというイメージがあったことと、アメリカに住んでみたかったから(笑)」と語る。
この映画は演劇クラスに通うユダヤ系アメリカ人のお年寄りたちを追ったものだが、彼らにはいったいどのようにして出会ったのだろうか。
「この演劇クラスの先生が、私が通っていたNYUでも教えていたんです。あるパーティでお年寄りたちとも出会って、非常にバイタリティのある彼らに一目ぼれしました。出会った1週間後にはビデオカメラを買って撮影を始めてましたね。彼らは最初から心を開いてくれました。撮影以外でも、一緒に食事したり、『今日はダンスがあるから来ない?』と誘ってもらったり。友だちのように接することができました」
次回作は、と聞くと、「テキサスの高校のチアリーダーたちを追ったドキュメンタリー。その後は長編のフィクションに取り組みたいですね」という答えが返ってきた。
最後に、伊比さんのような映画監督を目指している女性にアドバイスをいただいた。「片手間にするのではなく、本気でやりたいことを続けてゆくこと。やってみてだめだったらそれでもいい。まずは信念を持ってトライしてみてください」
Michael Goetz / 『Mass Transit』
Goetz監督は今回来日した監督の中で最年少の27歳だが、この『Mass Transit』は社会的なメッセージを込めた非常にシリアスな作品である。
作品のアイディアが浮かんだきっかけについて、彼は「ニューヨークに住んでいたとき、地下鉄の中でさまざまな人種や年齢、職業の人が同じ空間にいる状況が不思議な気がして、よく人間観察をしていた。ある日、一人の人が他人にぶつかって、ドミノ倒しになったのを目撃して、ストーリーが浮かんだ。この映画では、暴力の連鎖は断ち切れるのだ、ということを訴えたかったんだ」と話す。
本作は、カリフォルニア大学の院生時代に制作されたものである。「撮影は5日間で夜だけ。出演者はみんな昼は仕事を持っていたからね。制作費は1万ドルぐらいかかったんだけど、僕にとっては大きな金額だったよ。カメラを借りるのがかなりの出費になったけど、後からデジタルビデオカメラを使えば安く済んだなあ、と思った。次はデジタルビデオカメラを使って撮ってみたい」と話していた。
Michael Goets
Greg Pak / 『Po Mo Knock Knock』
Greg Pak 「『Po Mo Knock Knock』はアメリカン・ジョークなので、日本の皆さんに理解してもらえるかどうかはわかりません。とはいっても、本国アメリカでも、喜んでくれるのは10人中2人だけで、8人は反応してくれないんだけどね(笑)。」
男性二人が無表情でくり返す「ノックノック・ジョーク」。シュールでアバンギャルドな映像は、'60年代初頭に映画界にクラシック・ムーヴメントを起こした『ペルソナ』という映画を意識して作り上げたものだという。
『Po Mo Knock Knock』は非常に抽象的な作品だが、彼は学生時代に自分の祖母と祖父を描いたドキュメンタリーフィルムを作ってスチューデント・アカデミー賞を受賞した経験もあり、幅広いジャンルを撮る監督である。彼は現在、ドキュメンタリー映画の撮影を進めると同時に、初の長編映画の制作に向けて、資金集めに奔走しているそうだ。
Mark Osborne / 『More』
『More』は、セリフを一切排除したファンタジックなクレイ・アニメーションでありながら、抑圧的な現代社会を鋭く描き出している作品である。
「この作品に使われている、イギリスのニュー・オーダーというバンドの曲を2年前に聞いたことが本作を作るきっかけだった。シンセサイザーの単調なメロディのくり返しの中に、時折ドラマティックなメロディが挿入されている。それを聞いて湧いたイメージが、ビルや工場が立ち並んでいる光景とメリーゴーラウンドという2つの対照的な場面だった」と話す。
彼は映画の道に進み出してからニューヨークやロサンゼルスでの生活を続けているが、幼年期はバーモント州の田舎で過ごした。「子どもの頃の生活を思い出し、都市がとても抑圧的に見えた。最近娘が生まれて、こんな街でいいのだろうか、と思ったんだ」
この作品は3部作の第2作目だという。「『More』は暗い映画だけど、3作目はとても楽観的な映画だよ(笑)」
Mark Osborne
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