来日ゲストインタビュー in Tokyo

Keiko ibi Michael Goetz Greg Pak Mark Osborne Roy Unger
Jim Fleigner Jochen Schliessler Charlie Call Erisabeth Lohen Grant Barbeito
Keith Milton Christine Swanson Mitchel Rose Chris Harwood Bruce Laffey
Michael Cargile Joan Raspo      

Mitchel Rose / 『Elevator World』
Mitchel Rose Rose監督は12年間、彼が主宰するダンス・カンパニーでダンスの監督をしていた経験を持つ。『Elevator World』は、もともとそのダンス・カンパニーの公演の際、幕間をもたせるための余興として、スライドで見せていたものだったという。
彼は映画監督に転向した動機を、「長い間ダンス監督をやって、やり尽くしたと思ったから。それに、ダンスはその場限りで終わってしまうけれど、映画は多くの人に届くし、長く残るからね、そういうものを作りたくなったんだ」と説明する。
『Elevator World』の面白さは、誰もが思い当たるエレベーター内での行動を、極めてシンプルなアニメで表したところではないだろうか。彼は、その点について「実際の人を使ったら、その人のパーソナリティが前面に出てきてしまう。もっと普遍的なテーマとして訴えたかった」と説明してくれた。
彼はこの作品を撮り終えてから、既にもう2本のショート・フィルムを作っているという。ミュージカル・アーティストのドキュメンタリーと、ダンス・フィルムで、今度はどちらも実写だそうだ。さまざまなジャンルにチャレンジしているRose監督。今後の作品も楽しみだ。
Chris Harwood / 『A Domestic Incident』
密室で繰り広げられるある夫婦の感情のずれを描いたこの作品。Harwood監督はこの作品で、人間が持つ嫉妬や混乱、恐怖、怒りといった負の感情を伝えると同時に、密室劇であっても大きなスケールの作品を作ることができるのだというアピールをしたかったのだという。
今回の作品は18分強。ショート・フィルムを作る際、長さはさまざまだが、Harwood監督は本作の長さをどのようにして決定したのだろうか。
「セリフがある脚本なら、だいたい1ページが1分になるというのが良く知られている目安。セリフがないものは演出の仕方によって長くもなるし短くもなる。この作品の場合は、21ページだったので、脚本が出来た時点で20分前後と思っていた」と教えてくれた。
また、撮影時の苦労話を聞くと、彼は「2つの大きなけんかが同時に起こったこと」と述べた。
「まず、主役の2人が、ささいなことがきっかけで実際に殺し合いになるんじゃないかというぐらいのけんかになったんだ。役の中では激しい言い合いが続くので、2人は感情的になってたんだね。それと同じときに、助監督と撮影監督も意見が合わなくて険悪なムードになってしまった。監督としては、役者の2人には、実際に言い争う役柄だからどんどん言い合え、と、助監督と撮影監督には、父親役に徹して、双方の言い分を聞いて丸く納めたんだ。」
次回作も短編で、カナダの北東部を舞台にしたアクション・コメディだそうだ。
Chris Harwood
Bruce Laffey (Producer) / 『A Domestic Incident』
Bruce Laffey Laffey氏は経営学を学んだ後に役者を志し、演技を学んだ。この経験から、感情を描写する演出方法も同時に学ぶことができたと彼は言う。
今回の『A Domestic Incident』は、プロデューサーとしてかかわったLaffey氏。撮影自体は7日間だったが、準備に9ヶ月もの日数を費やしたという。
「脚本から役者やスタッフ集め、ロケの許可などで、それだけの期間が必要だったんだ。資金は呼びかけて集めたわけではなく、持っている金額の範囲内で制作した。個人的な付き合いをフルに活用して、撮影機材や衣装などをタダで提供してもらったんだよ」
Laffey氏は制作したショート・フィルムを積極的にインターネットで公開している。現在も、インターネットで公開するためだけの作品を制作中だそうだ。「今のインターネットのクオリティに必ずしも満足しているわけではないが、インターネットの将来性に注目しているんだ。インターネットで公開することによってテレビやケーブルチャンネルなどにつながっていけるからね」
今後の活動について尋ねると、「プロデューサーもいいけれど、やっぱり演出をやりたい」という答えが返ってきた。「今回の作品で組んだクリスともまたやろうと考えているし、既に2本の脚本を書き終えているので、そちらの制作もしたい」というLaffey氏。来年は彼の監督作品が見られるかもしれない。
Michael Cargile / 『The Light of Darkness』
アメリカン・ショートショート(以下ASS)は、僕がいままでに参加した映画祭の中でもベストの映画祭だと思う。
僕はいままでに20個くらいの映画祭に参加しているんだけど、ASSは本当に素晴らしいね。短編映画監督に対して、とても助けになっていると思う。
これからも永く、この素晴らしい映画祭が成功する事を祈っているよ。とても価値のある映画祭だからね。
Michael Cargile
Joan Raspo / 『Avenue Amy』
Joan Raspo アメリカン・コミック調のアニメーション、『Avenue Amy』は、役者にグリーンバックの前で実際に演技させ、それをアニメーションに加工したものである。アンディ・ウォーホルを彷彿とさせる絵柄は、Raspo監督が美術学校でアンディ・ウォーホルの手法を学んだことに由来する。
「役者の演技を撮影するのは2日間だったけれど、アニメーションに加工するのにはそれから4週間かかったわ。私はアニメーターとしてはプロじゃないけれど、もともとアニメが好きだったし、いくつかのCMを手がけていたので、美術学校から今回の作品の制作のオファーがあったの。日本のアニメにはとても興味があるわ。すごく緻密だし、私もそんな作品を作ってみたい」
本作品の主人公Amyは、Raspo監督の友人で、演じているのも本人である。Amyはライターをしており、このストーリーは彼女が新聞に書いたエッセイを映画化したもので、実話なのだそうだ。そしてこの作品は全6話のシリーズの中の1つである。
今後の活動について、Raspo監督は、「マンハッタンのイースト・ヴィレッジを舞台にした、コメディのサイレント・フィルムに挑戦したい。ここは今は渋谷や原宿みたいな若者の街だけれど、昔はユダヤ系移民の街だったの。今と昔のギャップを表現したいと考えています」と話してくれた。
なお、『Avenue Amy』の詳しい情報は、
http://schedule.oxygen.com/story.jsp?thread=458
でも見られる。
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