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『Requiem』は、今回の映画祭の中で唯一のSF映画である。
この映画のアイディアが浮かんだ経緯について、彼は「最初に、注射器の液体が管を通ってゆく強烈なイメージが湧いて、そこからイメージを広げていったんだ。この映画はセリフが少ないけれど、作品の構想も言葉ではなくイメージとして組み立てていった」と話す。また、映画『ブレードランナー』が大好きで、監獄のシーンにブレードランナーのイメージを取り入れたという。実際にいちばんお金をかけたのも、一見とてもシンプルに見えるこの監獄のシーンで、逆に、近未来らしい最新機器が登場するシーンは、極力予算を抑えたそうだ。
「この映画は決して笑えるような楽しいものではないけれど、音楽などにもこだわって作ったので、みなさんに共感を持ってもらえると思う」と話していた。 |
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