秋の国際短編映画祭SNSサポーターがレポート(10月24日)

2021/10/26

SNSサポーターYuka Ichikawa (Instagram @sickgirl75 / Twitter  @lyuca_film  )さんが、最終日、クリエイターズ支援プロジェクト3作品上映&トークイベントについてレポートしてくれました。

10月22日のDiscover Beauty プログラムに比べ、若いお客様が増えている印象。

リアル会場最終日、最後のプログラムであり今回上映する三作品とも全世界初公開というのもあってか、開場待ちのお客様も2日前より多かったように思います。

「剛力彩芽主演クリエイターズ支援プロジェクト」では剛力彩芽さんという一人の女優を主人公として、3人の監督がそれぞれ撮った短編映画が上映されました。

洞内監督による『MASKAHOLIC』、大森監督による『卵と彩子』、井上監督による『傷跡』。三作とも物語の展開も雰囲気も全く違う作品で、同じ女優が主演であったことを忘れてしまうほどでした。

『MASKAHOLIC』はまさにこのコロナ禍という状況だからこそあり得たシチュエーション、かつSNS飽和社会による「エンタメの主役」の入れ替わりの早さをブラックに映し出していると感じます。短編映画の展開のテンポの良さが息つく暇を与えず、常にハラハラしながら観ていました。

『卵と彩子』は一人の女性の出産までの物語が描かれています。映像は一見どこか穏やかに進んでいるようにみえますが、主人公彩子の内面は登場人物の誰よりも激しさを持っていることが言葉の節々、またラストの回想での宣言から垣間見得ました。

『傷跡』は実際にDVを受けた女性にリサーチをしてから作られています。どこかで起こっているであろうリアルさが仄暗い映像からじわじわと伝わってくる、『MASKAHOLIC』とは対になる意味でハラハラさせられる作品です。

上映後には監督三名がステージに登壇され、作品の裏話や演出について、またお互いの作品の印象についてなどをお話しされました。興味深いエピソードの数々に、もう一度三作品とも見返したくなります。

実際に映像を作る監督のお話が聞ける体験は、非常に勉強になりました。

閉場後、退席するお客様もそれぞれの作品の感想などを話されていて、今回のプロジェクトの一般公開が非常に待ち遠しく思います。