【Digest Movie】SSFF & ASIA 2021 Official Competition / Smartphone Film Competition supported by Sony

ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021
オフィシャルコンペティション supported by Sony 受賞者コメント

インターナショナル部門 優秀賞

天空の下で

0:17:04 / ブラジル / ドラマ / 2020

若くして出産を経験したマルタは、ベネズエラから移住するためブラジルに向かっていた。道中、赤ん坊を抱えて困っている若い夫婦に出会う。マルタが母乳を与えたことによって新たに紡がれていく運命の糸。

監督:グスタヴォ・ミラン

ニューヨークを拠点に活動するブラジル人フィルムメーカー。ニューヨーク大学芸術学部、映画修士課程に在学中。2014年、フランスの映画学校、アトリエ・ヴァランを卒業後、映画制作を始める。2016年、Maine Medhia Workshops(メイン州)の映画撮影プログラムを修了。

受賞の感想

私の作品を名誉ある賞に選んでくださったこと、また沢山の観客の皆さまにご覧いただく機会を与えてくださった事に感謝したいです。短編映画作品、そして駆け出しのフィルムメーカーにとって、SSFFのような映画祭のサポートは大変大きな力になります。とても光栄です。ありがとうございました。

受賞理由

素晴らしい演技、オリジナルな演出、優れたシネマトグラフィーと全てが見事。様々な社会問題が浮き上がってくるストーリーから最後のシーンの余韻までショートフィルムならではの力がある作品であった。

ご自身が影響を受けた作品や監督について

ウォルター・サレス監督、ジャ・ジャンクー監督、ヴィム・ヴェンダース監督に大きな影響を受けています。彼らはロードムービーというジャンルを再構築し、極めた監督だと思います。本作「天空の下で」は彼らの作品へのオマージュとも言えるでしょう。

アジア インターナショナル部門 優秀賞

フィリピニャーナ

0:23:59 / フィリピン、イギリス / ドラマ / 2020

全てを備えているゴルフコースは、社会構造を反映している。新入りの“Tee Girl” イザベルは、ルールを学ばなければならないのに、すでにシステムを覆す手段を探している。

監督:ラファエル・マヌエル

ロンドン、アムステルダム、マニラを拠点に活動するフィリピン人のフィルムメーカー。彼の作品は、Arte、Screen Daily、Cineuropa、Viceで特集されている。現在、カンヌ映画祭主催“シネ・フォンダシオン”のレジダンス制度で長編デビュー作品を準備中。

受賞の感想

本作の受賞によりフィリピンそして東南アジアの映画に、より注目が集まることを願っています。東南アジアには面白い作品が沢山ありますが、特に短編映画製作への支援や協賛を得るのが難しいのが現状です。

受賞理由

仕事、階級社会、アイデンティティなどのテーマを愛おしい主人公の姿を通して控えめに描いた作品。カラーリング、構図、音楽と細部にまでフィルムメイカーのこだわりを感じた。ショートフィルムというメディアで社会の構図をきちんと見せたそのアイデアと構成力、ユーモアのセンスと細かな演出力を高く評価したい。

作品のおすすめポイント

この作品がフィリピンや周りの地域のスクリーン上での描かれ方について話し合うきっかけとなれば良いと思います。私はオーディオビジュアル媒体の表現を通し、フィリピンやポスト植民地諸国にしばしば関連してイメージされる暴力的な描写やイメージを変えていきたいのです。また視覚化されにくく、富裕化現象の中で当たり前になろうとしている構造的な暴力を描き出すことに興味があります。

ご自身が影響を受けた作品や監督について

ルクレシア・マルテル監督のクライテリオンでのインタビューで、ブルーレイの棚から持ち帰る作品をピックアップするシーンがあるのですが、そこで彼女は60年代のホラー作品「恐怖の足跡」を選んでこう言ったんです。「映画監督として私たちが忘れてはならないのは、こういう作品を一つ作ればそれで十分だということ」。私にとって同じ意味を持つ一作が彼女の「La Cienaga」だという事を機会があれば会って直接伝えたいですね。

ジャパン部門 優秀賞

フレネルの光

0:24:34 / フランス、日本 / ドラマ / 2020

フランスで夢を追うため、たくみは父の反対に逆らって日本を離れた。 7年ぶりに帰るふるさと富山。自転車を漕ぎながら取り残された町に懐かしい風景と思い 出を繋いでいく。亡くした父に会いに行けぬまま。

監督:平井敦⼠

1989年、富⼭市⽔橋⽣まれ。 東京の映像専⾨学校(バンタン映画映像専⾨学院・映画監督本科) を卒業し、2012年に渡仏。パリの映画学校(ESEC)で学んだ後、 映画監督ダミアン・マニヴェルに師事。助監督として多くの撮影 現場に参加し映像制作を学ぶ。地元富⼭市⽔橋で撮影した短編映 画「フレネルの光」が、第73回ロカルノ国際映画祭のインター ナショナルコンペティション部⾨にノミネートされる。

受賞の感想

今まで大変だったことが報われる気分です。初めての受賞なので自分の作品に自信が持てるようになりました。
次回作へのやる気が急に湧いてきて、そわそわしています。自信と活力を頂きました。

受賞理由

少ないセリフと素朴な描き方で人間の感情・葛藤を丁寧に表現していた。多くの人が共感できるが日本にいると見過ごしてしまいそうな視点を発信してくフィルムメイカーの力と可能性を感じた作品。

作品のおすすめポイント

時間を映画にしました。映画という媒体が持つ特別な要素、"感じる" ということに集中して作ったので、感覚で楽しんで頂けたら嬉しいです。

ご自身が影響を受けた作品や監督について

師匠であるダミアン・マニヴェルと五十嵐耕平監督の「泳ぎすぎた夜」
助監督として参加させて頂き、空気感や身体の動きで映画を作るということを学びました。
侯孝賢の「童年往事 時の流れ」、「恋恋風塵」
時間の流れと共に物語が深くなっていく演出に影響を受けました。